幼少時の戸籍が取得できない場合の相続登記

相談前状況

Iさんの父親が亡くなりました。

父は不動産を所有していましたので、Iさんは速やかに相続登記を行いたいと思い、自ら法務局へ相談し、戸籍など必要書類の収集を始めました。

戸籍の収集は途中まで順調に進んでいたのですが、しかし、父が生まれてから9才までの戸籍は、戦災により焼失しているため取得することができませんでした。

法務局では、父の生まれてから亡くなるまで全ての戸籍が必要と言われたのですが、このような場合どうのように手続きしたらよいのでしょうか。

 

解決方法

今回のケースのように、戦災や震災により戸籍が消滅しているため取得できないことがあります。

このような場合、戸籍が消滅していることの証明書と、相続人全員からの「他に相続人がいない旨の申述」をすることで登記をすることができます。

また原則は全ての戸籍が必要となりますが、例外的に15才以降の戸籍が全て揃っていれば、それ以前の戸籍がなくても登記できる取扱いとなっています。

 

    • 解決後状況

      今回、Iさんの父の戸籍のうち10歳以降の戸籍は全て取得できましたので、それ以前の戸籍を法務局へ提出することなく、Iさんは無事に相続登記を終える事ができました。

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